大好きすぎちゃ、イヤですか?

オタクごと。幸せよ、永遠に。

初主演を見届けた話。

2021年4月22日。

 

私の推しであるふぉ〜ゆ〜の越岡さんが1年越しにヒューリックホール東京の0番に立った。

 

 

 

ふぉ〜ゆ〜の中では最後の初座長。

当初上演予定されていた日から1年も延期になってしまったが、ふぉ〜ゆ〜10周年1発目の公演として初日を迎えられたのは素敵なタイミングだと今では思う。

 

 

 

始まるまで、ギリギリすぎる運営の動きと、なかなか汲み取れないカンパニーの色、越岡さんの心境、覚えきれない人間関係図とキャストの顔、楢木和也さん以外はじめましてでどんな人・作品・経歴がわかりにくく謎の不安と緊張と初めて0番に立つ越岡さんへの期待でいてもたってもいられなかった。初日の時、仕事が仕事にならなかった(働け)。

 

 

 

初日の夜、ネタバレを踏まず、何も情報を得ずに公演を観劇した時は3割くらい見るトンチキ舞台だと思っていた。

初見は舞台について行くのに必死だった記憶がある。ボルテージが上がりきってきた〜!と思ったら止められて、結果はどうなる〜?!とそわそわしていたら甲乙つけ難く引き分け。初主演なのに引き分けとはなんぞや!?次の対戦の予告しといてエンディングとはなんぞや!?と少しこんがらがったのが本音。

とにかく印象がトンチキすぎて、越岡さんの初主演をトンチキ作品に費やして…と少し不満もあった。(なによりやはり運営に不満が募る。パンフレットの誤字もそうだが、去年と違い全然動かないTwitterにやる気あんのか…とか諸々思ったり思わなかったり。)

 

ただ、そんなことは関係なしに、越岡さんのポテンシャルがずば抜けてて、これまで培ってきたもの以上に舞台人として大きく見えた。そして、この人は本当に板の上にいることが大好きなんだな…と伝わってきた。本当に踊ってる時にいい顔する。楽しいんだなぁ、楽しそうだなぁ。本当に踊ることが大好きなんだなぁ。と。

 

全体を通して、板の上でタカツカサを生きる越岡さんは今まで以上に熱いエネルギーに溢れていて圧倒された。今思えばなんだか圧倒されすぎて思考がショートしていたのかもしれない。そんな初日だった。

 

 

 

3回目でようやくこの舞台の楽しみ方を見出した私。カテコで越岡さんが「こういうご時世だから、こういうストーリーのわからない楽しい舞台を楽しんでいただけたら。」と。主演が演出の隣でいう言葉なのか?!とヒヤヒヤしたものの、すごく越岡さんらしい作品に対しての正直な愛だった気がする。

 

(某モの時のように、越岡さんにストレスや不満などが溜まっていたらどうしようかと思っていた。このご時世、毒を吐くにも吐けないので尚更。そして、初主演舞台にあまり良く思っていなかったらそれはそれで辛いことだと思っていた。腹の中では何考えてるかわからないけど(小声)

 

 

 

観劇を重ねるうちに、タカツカサという人と越岡裕貴という人とリンクするところがあるなぁと感じた。

 

「改心させるのも大将の器。ナツにそのチャンスを与えてやってください。」

「あいつを勝たせちゃいけないんだ…こんなやり方で…だから真正面から勝負しなくちゃいけないんだ。いつかナツ自身を滅ぼすからな。」

ナツがどれだけずるい攻撃をしてもやり返さず責めず、真剣勝負で改心させようとする。相手に嫌な気持ちをいかにさせずに変えようとする器の広さで、あまり引き摺らない割り切ったところ。真面目さ。

 

「流石!!大奥の竹光は質がいい!」

春日局様、上様お客陣!!これは全て芝居であります。」

何か悪いことが起きても誰も傷つけない最善の方向へ進める。カーテンコールでもネガティブな言葉を一切呟かなかった越岡さん。「悔しい」すら最後の日にしか言わなかった。何があっても前へ、上へ催促してくれるところ。

 

もちろん、家柄が良く恵みある家庭に生まれ育ったベースもある。

だけども、絡みつく恵みを振り払って、ここまでジャニーズ事務所にいて舞台に立ち続けた越岡さんだからこそタカツカサのセリフが痛いように聞こえた。

 

「(生まれ持った恵みを)捨てられないわけじゃねぇ。絡み付いてくるんだよ。払っても払っても払っても。」

「お前にはわからねぇだろうな。この苦しみ。元からしがらみがついたやつには己の道は歩めないんだよ。」

「いいよなぁ、昔から両手空いてるやつは。元から何かを与えられたものには新しい何かは握れねぇ。例えそれが、やっと見つけた欲しいものだとしても。」

「自分の欲しいもののために、捨ててくもんは捨ててけ。」

「欲しいものは全力で追いかけろ。それを誰が笑うかよ。」

 

東京千穐楽、過去1番最高に熱くて言葉が生きてるように響いた。越岡さんの芝居はもちろん元から好きだが、こんなにも心を打たれたのは初めてだった。1番大好きだった。応援しててよかったと心から思えた。もっと越岡さんの芝居が観たい、これからも越岡さんについていきたい、そう思えた。すごく気持ちがよかった。

 

 

 

 

カーテンコールでは日々変わる状況の中で数々の温かい言葉をくれた。

 

「誰も恨めないけど、恨むなら僕を恨んでください!」「ポジティブにいこうぜぇ!」「もし初日が25日からだったらここまでこれてないですからね。」

 

前向きに上向きに、優しく少し力強く、時に天然で、何事も否定せず大きくそっと包んでくれるような言葉だった。

きっと、越岡さんの方が何十倍も悔しいはず。初主演を1年後に持ち越しされた上に、世の中の状況は昨年よりもっと深刻になり上演すら危うい状況。SHOCKをやりながら、ほぼ初対面・経験数の少ない方もいる中での稽古を重ね初日に向けて確実に積み上げてきた。

ただ、やり場のない憤りさや悔しさなど一切見せない。相変わらず越岡さんって自分ごとを表に上手く出さない。観てる側に変な勘ぐりもさせず、不快な雰囲気を出さない。もはや降参だった。

4日間全てすごく越岡さんらしい、落ち着いた、和やかで素敵なカーテンコールだった。

 

余談だが、

「ふぉ〜ゆ〜の越岡裕貴です。」

とカーテンコールで自分のことをこう言ってくれたのは本当に嬉しかった。越岡さん単体でももちろん好きだが、やっぱり「ふぉ〜ゆ〜にいる越岡さん」が好きには敵わない。グループを背負って舞台に立ったことが越岡さんの口から直接聞けて本当に嬉しかった。

 

千穐楽でのカーテンコールでは越岡さんの涙に思わずさらにもらい泣きをしてしまった。

当初予定された大阪公演まで走りきれなかった悔しさ、もどかしさ、この状況下で東京公演を走り切れた嬉しさ、作品との別れ、改めて舞台への熱い愛情や想い、初主演作品で連日満席でスタオベの景色、観客やスタッフ・カンパニーへの感謝、(ここからは憶測だが)初座長としての不安、緊張、気合い、心意気。全てが涙につまっていた。純粋で綺麗な涙だった。努力したものが流すものだった。

 

「この景色を忘れません。」

 

最後のカーテンコールで放った言葉。この景色の一部に居れたことも嬉しかったし、こんな言葉をかけてくれるのも嬉しかった。私もこの景色は忘れないし一生大切にしていきたい。越岡担として、この景色を見れたことは一生誇りを持っているし、この景色に導いてくれて嬉しかった。越岡さんにありがとうと言えない、伝えられないのが憎い。

 

 

 

 

1年越し、4日間8公演。ヒューリックホールの0番に立ち続けた越岡さんは過去一かつ世界一かっこよくて輝いていた。本当にかっこよかった。素敵だった。カンパニーを暖かく包んで、引っ張って前に出る越岡さんが最高にかっこよかった。初めての座長公演なのに初めてとは思えないほど器が広く優しく人としても尊敬した。誇らしかった。私もあんな素敵な人になりたい。なれるなんて思ってないけど、少しでもそんな人に近づきたいなぁと。また越岡さんに人として前向きに上向きにさせられちゃったな。やっぱり敵わない。

 

 

 

2021年、改めて越岡さんに出会えて本当によかった。

これからもこんな素敵な越岡さんのおたくとして応援したい、越岡さん大好きだぁ〜!と世界一幸せな4日間が過ごせた。

これからも、越岡さんと素敵な景色が見れますように。

 

 

2021年4月30日

とうこ

 

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